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01-1概要

沿革

「集落活動センター」という名称は、平成24年度から高知県が推進している事業で使用されたものである。東豊永集落活動センターもこの県の事業に採択されることを目標に検討を行ってきた。次の文章は、高知県のホームページに記載されていたものである。

集落活動センターを核とした集落維持の仕組みづくり

中山間地域では、高齢化の進行や人口の減少に伴う地域活動の担い手不足、買い物や移動手段といった生活面での不安、農林水産業を担う人材の不足など、さまざまな課題に直面しています。その一方で、地域住民の皆さまは、集落への「愛着」や「誇り」を感じながら「今後もここに住み続けたい」という思いを持っています。県では、住民の皆さまの思いを大切にしながら、地域が抱える課題を解決する手段として、「集落活動センターを核とした集落維持の仕組みづくり」を推進しています。  地域住民が主役となって、地域が抱える課題を解決したり、住民の皆さまの思いややりたいことを実現するため、地域で支え合い、助け合う仕組みづくりや、地域でお金が回る仕組みづくりを目指す集落活動センターの取り組みを推進し、ふるさと高知を次世代に繋いでいくため、全庁を挙げて積極的に支援していきます。

この文章の指摘は、東豊永地区にもあてはまることであり、当然のことながら設置を考えてみようという機運は高まった。しかし、先行して設置した集落活動センターの状況を知るにつれて、東豊永地区の状況には多くの課題があることが認識され始め、設置の機運に広がりが見られない状況にあった。

東豊永13地区の地図


 東豊永地区は高知県長岡郡大豊町にあります。
 粟生、大平、大滝、落合、川井、高原、中内、
 三津子野、怒田、南大王、八畝、立野、西川
 の13集落で構成されています。










【東豊永地区の明日を語る会】

平成26年4月19日に有志による東豊永地区の座談会が開催された。この座談会をスタートに「東豊永地区の明日を語る会」が立ち上がり、毎月1回のペースで開催された。
この過程で、平成27年7月4日に町議西村正尚氏と重森一宗氏の両氏に依頼して区長会を開催し、13集落中8集落の出席を得て集落活動センターについて議論を行った。同年8月1日には県の担当者を招いての説明会を開催した。同年9月から「東豊永地区に集落活動センターの設置の可能性を探る住民アンケート」を実施した。アンケートの結果は、設置に向けての課題を明らかにした。平成28年3月に町議西村正尚氏と重森一宗氏の両氏に「東豊永地区に集落活動センターを設置するための各部落の意向調査」を13集落の区長に依頼してもらった。この調査に対する各部落の対応は様々であったが、設置に賛同する部落が過半数に至らなかった。

【東豊永地区に集落活動センターの設置を考える会】


平成28年6月30日に東豊永地区13集落の意向調査を踏まえ今後の取り組みについて検討を行った。結論としては、多くの集落が今回の意思決定にあたり「何をするのか」が提起されていないために判断が難しかったのではないかとの推測から、先の意向調査で各部落から選出された委員で会を組織し、具体案を提起することになった。会の名称は「東豊永地区に集落活動センターの設置を考える会」とした。

考える会は、10回の会合を重ねた。平成29年2月に設置案を取りまとめ、区長を通じて各集落に提示し、設置の意向を調査した。結果、13集落中7集落の賛同があった。

【東豊永集落活動センター設置準備委員会】


13集落の賛同を得るために更に取り組みを続けるか、取り敢えず7集落でスタートし、活動を通じて全集落の賛同を得るかで議論があった。結論としては、7集落でスタートすることとなり、東豊永集落活動センター設置準備委員会を立ち上げ、第1回を平成29年9月9日に開催した。準備委員会は2回の会合を持って設置案を取りまとめた。

以上のような経過のなかで平成30年2月4日に地区住民等154名からなる東豊永集落活動センター推進協議会の設立総会を開催し、東豊永集落活動センターを開所した。町内では西峰地区、岩原地区についで3ケ所目、県内では42ケ所目の集落活動センターである。

既存の組織や活動実態がない地域での集落活動センターの設置には、多くの時間とエネルギーが必要となる。地域の有志の集いから組織化を図る過程では、県や町の支えがあった。そして、私達の東豊永集落活動センターについていえば、議論の当初から関わってくれた高知大学の教員や学生の支援が大きく貢献していることを記して置かねばならない。